• 雑な生き方を丁寧に記すブログ

冷麺を語る

先日友人に貰った冷麺をさっそく食べたい。

ぴょんぴょん舎の盛岡冷麺スペシャル

麺とスープだけでなく、キムチ、チャーシュー、きゅうりに加えてゆで卵と、具材も充実しているのがこのセットの嬉しいところ。

たまにインスタントの袋麺なんか買っても、具材なしで麺だけすすっているような俺には大変ありがたい仕様。さすがにスイカやリンゴなんかはついてないが。

基本的には、麺を茹でてから冷水でしめて酢と合わせ、スープと具材を盛り付けるだけの簡単調理。

これこれ!これですよ!俺が食べたかったのは。

なんで誕生日プレゼントの名目で友人が冷麺セットをチョイスしてくれたかと言えば、焼肉を食べようという話になり、どの店にしようかを検討する段階で、俺が「ぴょんぴょん舎で冷麺が食べたい」と言ったからに他ならない。都内にもぴょんぴょん舎は2店舗ほどあるらしいが、最終的に各々の交通アクセスの都合で今回の会場は池袋の味道苑になった。しかし、同じメンバーで焼肉の話になる度、俺は同様の発言を繰り返している気もするので、友人らも俺がいかに冷麺に固執している人間かを察してくれたのかもしれない。気を利かせてわざわざ入手してきてくれたわけだ。

焼肉屋に行けばだいたい冷麺は置いてあるだろと思われるかもしれないが、俺にとって重要なのはそれが盛岡冷麺かどうかだ。

俺は秋田の生まれだが、厳密に言うと秋田県鹿角市は旧南部藩に属していた地域で文化的にも今の岩手県とルーツを共有する部分が多い。その辺の人間にとって、「冷麺」と言えば普通は盛岡冷麺を連想する。東北を出てから、店で冷麺のメニューを注文しても、馴染みのない朝鮮(韓国)冷麺が出てきてションボリコマちゃんになる経験を何度か繰り返している。ひどい時には冷麺頼んだら冷やし中華が出てきたこともある。さすがにあの時は怒りさえ覚えた。まぁ食べたけど。

しかしもちろん、盛岡冷麺もルーツは朝鮮にある。朝鮮で有名な冷麺は平壌冷麺か咸興冷麺だが、どちらかというと盛岡冷麺は咸興のものに近いらしい。創始者の青木さんは咸興出身の在日一世だったそうで。

朝鮮のものと何が違うかというと、まず麺の色が違う。本場では蕎麦粉を使うので黒っぽい麺になるが、盛岡冷麺は蕎麦粉を使わずジャガイモ由来のデンプンを使用するので半透明の白色になる。

朝鮮冷麺イメージ

麺の太さも違う。朝鮮の麺に比べると盛岡冷麺の方が太い。冷麺の麺は押し出し成形の際に加熱されてデンプンが糊化するので、そもそもの弾力が強いのだが、盛岡冷麺はさらに麺が太いので本当に「ゴムを食べてるみたい」と形容されるぐらいのコシがある。主に俺が冷麺に求めているのはこのコシの強さだ。

後は、季節に応じてスイカとかリンゴを盛り付けるのも、盛岡冷麺の店ぐらいじゃないだろうか。朝鮮冷麺に乗ってるのは見たことないような気がする。

そういうわけで、盛岡冷麺と本場の冷麺じゃ、日本のナポリタンとイタリアのナポリターナぐらい違う。朝鮮の人からしたら偽物かもしれないが、しかし本物が全てを兼ねるとは限らない。銀座の寿司屋じゃアボカドロールは頼めない。

俺にとっては焼肉と冷麺はセットなので、東京で焼肉店に行くとなればそこがどんな冷麺を出すのかけっこう気になってしまうのだ。東北の方で有名なチェーンと言えば、先のぴょんぴょん舎とか、ヤマトとかだろうか。ぴょんぴょん舎なんかは、肉は焼かずに冷麺だけ食べに行く人も割といたりする。そういえば学生時代に初めてデートっぽいことしたのもぴょんぴょん舎だったな・・・(センチ)

頂いた冷麺はとても美味しかった。というか実は土曜の味道苑でも冷麺食べたんだが、やっぱいくらでも食えるなこれは。特にこの暑い夏は。

コメント一覧

まにまに2020年8月31日 10:59 AM / 返信

ぴょんぴょん舎って冷麺屋だと思ってました。 むしろ焼肉あるの知らなかった。笑

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です