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一刻を争う話

今日も日銭を稼ぎに行ってきた。だいぶルーティンが掴めてきたので新しい業務を、ということで任されたのが、ホームページ上の参加申込フォームから送られてきたデータの受付作業。と言っても、先着受付順に各女の子のスケジュールに入れ込み、予約結果を参加者へ返信して、ホームページ上の予約状況を更新するだけだが。

しかし、何点か注意点はある。予約の開始時間は女の子ごとに違っていて、それはホームページ上に出ている。例えば、A子ちゃんが9/7 21:00受付開始だとして、受信したフォームデータの発信時刻が9/7 20:59:59だったら、その参加者にはフライングの為受け付けできない旨を返信しなくちゃいけない。そもそも、受付開始前にフォーム送信できてしまうホームページ仕様も詰めが甘いような気もするし、1秒くらい大目に見てもいいのでは?と思ったのだが、作業を進めていくと後にそれが間違いだと気づく。

一人目、A子ちゃん希望。発信時刻 21:00:00
二人目、A子ちゃん希望。発信時刻 21:00:01
三人目、A子ちゃん希望。発信時刻 21:00:02
四人目、A子ちゃん希望。発信時刻 21:00:04 …

秒単位で争ってやがるッ・・・

戦じゃん。この1秒が明暗を分ける。この1秒の重さ、この1秒に込められた思いを考えたら、なるほど、フライングの許容なんてできねえっ・・・1秒たりともっ・・・

1秒でも早ければはじかれるわけだから、一人目の21:00:00ジャストってすげぇな。崖に車で突っ込むチキンレースみたいなもんだ。というわけで、俺はレースの生き残りたちにご希望の撮影枠をピコピコ割り当てて予約完了メールを返信する。コングラッチュレーション・・・。一方で、”不運(ハードラック)”と”踊(ダンス)”っちまった連中には予約不可の連絡をする。かわいそうに・・・払うつもりだった撮影料の半額くれれば俺を撮らせてやってもいいのに・・・

そんな作業を続けていると、社長から「あ、大丈夫だとは思うけど、参加者のブラックリストがあるから一応確認しておいて」と言われる。

え、そんなもんあるんですか・・・?

ファイルを開くと、「要注意」「特定の女の子NG」「出禁」などのランク付けがされた氏名とそれぞれが行った業の内容が記されていた。さすがに「出禁」まで登り詰める猛者を見ると、なるほどなと思うところはある。しかし、「女の子NG」の内容「キモい」って・・・主観すぎないか!?実物見ないとなんとも言えないが悲しすぎる。あとは、「エロポーズの要求が多い」「発言がキモい」ので嫌だが太客なので出禁にはせずに要注意にしてほしい、などの何やら駆け引きが見える女の子のコメントが目立つ。うーん、まったくコスプレ撮影とかやったことない人間からすると、そもそもモデルやる時点で多少なりともそっち路線に媚びてるもんなんじゃないのという偏見を持ってしまうんだが、まぁ程度の問題か。女の子にとっても自分のブランドマネジメントっつーもんがあるからな。

最近は、撮影料から事務所にマージン抜かれるのを嫌ってフリーランスを目指す子が多いらしい。まぁ、TwitterとかYouTubeとか、告知宣伝だけなら自分の人気だけでなんとでもできるしな。だけど、こーいうブラックリストの客に出会った時、事務所にいるのといないのでは全然違う。フリーランスになった途端、トラブルに巻き込まれるパターンも多いみたいだ。金の巡りは不条理なようでいて、それでも巡るべくして巡っている部分もある。結局、自分の身が一番大事なんだから、慎重に考えてほしい。

そういうわけで、少しでも女の子たちを危険から遠ざける為、俺も参加者たちの名前に目を光らせていた。俺も最寄りのコンビニのブラックリストに「要注意」「毛深い」とか書かれていたりするんだろうかとか考えながら。

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